叱る表情

子どもは叱られている時に、叱っている大人の言葉をどの程度理解できているでしょうか。当然ですが、言葉の発達の未熟な幼い子ほど言葉の内容を聞いていません。
子どもたちの意識が集中しているのは「顔」です。ですから、叱られると、目を合わせようとしないという仕草は、幼い時から現れます。子どもたちは基本的に顔を意識し、表情を読み取ることに長けています。
ですから、「叱る」ことをお互いにとって有意義な時にするためには、表情を普段とは違う「叱る」という表情に変えて叱ることが大事です。大人は叱っているのに子どもはふざけて聞いていないという時には、表情に隙がある場合が多いです。子どもはその緩みを見逃さずに不愉快な時を別の意味の時に変えてしまいます。結果として、何度も同じことを叱らなければならないという悪循環に陥りやすくなります。
叱る時に限らず、人間の表情のポイントは目と口です。笑顔であれば、目尻が下がり口角が上がります。叱る時にはその反対の顔を意識します。つまり、目尻が上がり口角が下がります。叱ることが苦手な方というのは、この叱り顔を作るのが苦手のようです。叱り顔ではなく、「困った顔」になってしまうのです。困った顔というのは人によっては「苦笑い」になって、笑っているように見えてしまいます。
叱るということは、叱る側も叱られる側も何度も繰り返したい時ではありません。効果的に叱るために、表情を意識してみると良いと思います。

2020年02月05日