子どもが受け入れにくい言葉

子どもにメッセージを伝えようとする時に避けるべき重要な点を挙げるなら二つです。
ひとつは、「プライドを尊重する」ことです。子どもは、育ってきた自分にプライドを持っています。それを貶めるような言葉は受け入れられません。
「男の子のくせに」とか、「女の子なんだから」といった言葉は受け入れにくい言葉です。同じように、「お兄(姉)ちゃんだから」、「もう年長さんなのに」、「~ちゃんはできているのに」といった言い方も受け入れにくい言葉です。こういった言い方は子どもに対する期待の裏返しなのでしょうが、行き過ぎた言葉です。
ふたつめは、「こどもの宝物を尊重する」ことです。子どもは大人から見るとガラクタにしか見えないものを大切にしています。
大人から見ると、どう見てもガラクタにしか見えない空き箱で作った“何か”を捨ててしまったら、子どもは猛烈な怒りを表します。大泣きします。どうしても読み取れない“何か”をとても大切な手紙としていつまでもカバンのポケットに入れています。小石や落ち葉、虫の死骸まで大切に持っています。
子どもたちの大切なものの基準が分かりにくいと思われるかもしれません。一つ一つのものに目を向けると意味不明なものがありますが、子どもの身体との距離で測ると分かりやすいと思います。彼らの大切なものは、すべて手の届く身の回りで得たものです。日常に根ざしている発見と様々な関りが子どもたちの宝なのです。それらは大切にしてあげましょう。

2020年02月10日