親の役割

親の役割をまとめると、次の3つにまとめられます。
① 悪いものは通さず、良いものは通すフィルターの役割
② 子ども発達に合わせて環境を整える役割
③ 子どもの模範となる役割
お母さんの胎内に宿った時から、子どもにとって最も影響力のある存在は親です。生殺与奪を親は握っています。親は、母乳かミルクかの選択、おもちゃ・幼稚園・習い事など、どんな環境を与えるか、与えないかを選択する権利があります。
子どもは親に「人間」の手本を見ます。親を真似ていきます。お友だちやテレビの影響で「悪い言葉を覚える」と聞きます。確かに言葉をどんどんと習得する子どもは、一旦は新しい言葉に飛びつきます。しかし、親がその言葉を使うことを「人間」として嫌うことを知れば、使わなくなります。知識として得た「悪い言葉」は、用いずとも知識として蓄えられて、やがて子どもが自分で自分を守るためのフィルターになります。親自身が子どもにとって最高のフィルターです。現代は、子どもにとって誘惑されるガジェットが溢れかえっています。その中で何を与え、何を与えないかの選択は親にゆだねられています。そこで親の役割であるフィルターとしての役割を上手に発揮することが大事です。
そのために、親はフィルターである自分を理解しようとする姿勢が大事です。私たちは「常識」、「善悪の基準」、「あるべき姿」、「許せる範囲」等々、様々な網目のフィルターを持っています。それに当てはめて判断します。自分がどんな知識や経験を持っていて、物事をどのように捉える癖があるのかを知っておくことで、親としての役割を一つずつ果たしていくための手がかりを得やすくなります。

2020年03月05日