トイレトレーニング開始のタイミング

おしっこやうんちをしたいと感じて、トイレに行くまで我慢して、自発的にトイレでおしっこやうんちができるようになる、というのがトイレトレーニングの目的です。
そこで、トイレトレーニングは大まかに次のようなことを目標とします。
1. おしっこ(うんち)がしたいと言える
2. トイレまで排泄を我慢できる
3. トイレで排泄ができる
トイレにおけるマナーはこの次の段階になります。例えばパンツの上げ下ろしや、トイレットペーパーできちんと拭くこと、排泄後の手洗い等はしばらく手助けが必要なことが多いでしょう。
上記のような目標に到達できるためには、子どもの体の成長を待たなければなりません。おしっこは膀胱にたまり、その情報が神経系を通して脳に伝達され、その情報を脳が受け取ると「おしっこをしたい」という感じ、「おしっこを出せ」という指令を出します。その指令が神経系を通って膀胱に伝わり、筋肉を動かして、はじめておしっこが出ます。非常に大雑把ですが、こういう経過でおしっこを出します。
そうなると、脳と膀胱の発達、脳と膀胱の「連携」の発達がなければトイレトレーニングの目標に到達できないことになります。赤ちゃんの頃は脳と膀胱の連携が未発達で、膀胱も小さいので反射的におしっこをしています。身体的に我慢はできない状況です。やがておしっこの感覚を覚え、膀胱も大きくなっておしっこをある程度貯められるようになると「我慢する」をするようになります。こうなった時がトイレトレーニングを考え始める時期になります。多くの場合、「もう2歳だから」とか、「周りが始めたから」というようなことでトイレトレーニングを始めることが多いのですが、子どもの体が成長して準備ができていない時にいくらトイレトレーニングをしても、うまくはいかないでしょう。
子どもがトイレトレーニングを始められる発達の目安は、第一に「歩ける」ことです。危なげなく一人で歩けるようになれば、脳を含む神経系の発達が一定のところに到達していると考えられます。次に、トイレトレーニングは言葉をかけることからはじまります。ですから第二に「言葉が分かる、話ができる」というのが目安になります。「おしっこに行く?」という問いかけや、「おしっこしたい」という訴えも、多くの場合言葉を使います。そして、最後におしっこの間隔が空くということが大事です。ある程度間隔が空かなければおしっこを我慢することができません。時間を決めておむつをチェックする等して、おしっこの間隔が大体2時間程度空くくらいが目安といわれています。

2019年05月07日