うちの子インタビュー

人と人が話をする様子を日本語は多彩に表現します。「会話」や「対話」、「談話」という具合です。それぞれの違いはお分かりになるでしょうか。
「会話」は二人または数人で話をすることをいいます。一方、「対話」は二人の人が向かい合って話をすることをいいます。会話は取り留めのない話なども含みますが、対話は信頼関係を築くためのコミュニケーション、という意味合いが強いようです。このうち「対話」について、大変良い示唆をいただきましたので紹介します。
「あなたも名探偵」という児童文学シリーズの作家である杉山亮さんが、「子どものことを子どもにきく」という本を著しておられます。その中で、杉山氏は息子さんが3歳から10歳になるまでの8年間、年に1回、「インタビュー」をしてきたことが紹介されています。この杉山氏から、子どもと対話するときの心構えを紹介します。
1. 子どもだから面白いことを言うと期待してはいけない。
2. 子どもだから尋ねてもわからない、と甘く見ない。
3. 大人に都合の良いところに誘導しない。
4. 大人が既に答えを知っていることをわざわざ尋ねない。
5. まとめようとしない。
6. 相手の全力に応えて、わからないことは「わからない」、知らないことは「知らない」と言う。
杉山氏は言われます。「自分の思ったこと、感じたことをそのまま言えるようになることは、悟ることに匹敵するほど大きな力だ。知識のためでもなく教育のためでもない、静かでしかし楽しい対話を大人と子どもの間で始めよう。」
子どもの未来に心から関心をもって、同じ人間として尊敬を抱き、対話ができる関係を築きたいと思います。

2019年06月27日