子育てのヴィジョン

先日、近隣の小学校が「あいさつ運動」をしました。幼稚園は小学校の通学路にあるのですが、園庭の掃除をしていたら通った小学生が挨拶をしてくれました。「これが大事」と心から思っていることを伝えられると、その方へと子どもたちは行動を起こし、成長していきます。教育目標を反映して、教師は具体的な働きかけをします。
これは子育てのヴィジョンにおいても同じです。親が心から大切に思っていることを明確にしたヴィジョンをもつことで、子どもはその方へと成長していきます。ヴィジョンによって褒めるべき姿と、叱らなければならない姿が親にも子にも明確になります。流行や周囲の価値観に脅かされずに、一貫して子どもたちに働きかけることができます。一貫性を持つことが、親が大切に思っていることを、子どもたちに「本当に」大事なことなのだと迫力をもって伝えることになります。また、ヴィジョンを持つことで、そのヴィジョンを達成するための情報も集まりやすくなります。
ヴィジョンはいくつかでてくるでしょう。例えば、「思いやりのある子」「元気で明るい子」「挨拶ができる子」等々です。話し合うと、いろいろ出てくるだろうと思います。その際、ヴィジョンが、「~だけできればいい」というアンバランスになるのは良くないと思っています。「知・体・心」のバランスをとるようにすると良いと思います。私自身は、そこに社会性を視野に入れることも大事だと思っています。
また可能ならば、いくつもあるヴィジョンを子どもたちにも分かりやすいキャッチフレーズのようにすると良いです。西荻学園幼稚園は、方針と教育目標はいくつかの項目がありますが、それを初代の園長は「元気で仲良く」と言って、入園式、始業式、終業式などでいつも子どもたちに話していたそうです。語呂よく言えると子ども自身も覚えやすくなります。

2020年03月09日