家庭でルールを考えてみましょう⑤

子どもがルールを守れなかったとき、あるいは守らなかった時にはどのようにすべきでしょうか。

おそらく、お手伝いのようなルールは代わりにやってしまった方が早いということが殆どでしょう。その方が簡単なのですが、あえてルールを守らないことで家族が迷惑を感じていることを伝えられると良いでしょう。これは叱ることとは違います。「困っているの、だからお願いね」、と促します。

それでもやらない場合は、原則として何故やれないのか、あるいは何故やらないのかの理由をじっくり聞いてみます。ルールだからと押し付けのではなく、子どもが自分の気持ちを説明する機会を与えてください。理由を聞いたら、まずは「(子どもの)話はわかった」と気持ちを受け入れます。正当な理由であれば特例として、「今日は代わってあげる」、「明日、今日の分も必ずする」、「一部だけでもやる」等の提案をします。ただし、余程の正当な理由がない限り特例として見逃すことは避けた方がよいでしょう。特例のないルールはありませんが、乱発しないようにしましょう。

おそらく、子どもの理由で最も多いのは「やりたくない」という言葉です。しかし、それは理由とはなりません。子どもが説明しなければならないのは「どうしてやりたくないのか」ですから、それを話せるようにすることが大事でしょう。その上で、何故家族一人一人にルールがあり、役割があるのかを思い出せるように話をします。

例えば、「もしも、パパ(ママ)がやりたくないってお仕事をやめちゃったらどうなるかな?」「もしもやりたくないってご飯を作らなかったらどうなるかな?」子どもなりに考えられるように話をしてみてください。その上で、「パパ(ママ)もやりたくないからお仕事辞めてもいい?」と聞くと「ダメ」と答えると思います。やりたくなくても、やらなければならない「責任」ということに思いが向くように丁寧に話すことが大切です。

ルールは守ることで定着します。「ルールだから」ではなく、ルールを守ることで、家族の一員としての達成感を得られることが大事です。そのために自分からルールを守れるようにすることが目標です。

2019年01月30日